ポジティブの押しつけはNG?ネガティブな感情を受け入れることの重要性
ポジティブ思考の落とし穴
友達A: 「ねえねえ、緊張や不安って、どうしても悪いものだと思っちゃうんだけど…本当はそうじゃないのかな?」
友達B: 「そりゃな、緊張とか不安を感じるんは、自然な反応や。たとえば大事なプレゼンとか会議の前やったら、誰でもそうなるやろ。でもな、『良い運気が流れてるから大丈夫!』とか、無理やりポジティブにさせられたら逆にしんどいこともあるんやで。」
友達A: 「え、ポジティブに考えるのっていいことばっかりじゃないの?」
友達B: 「ちゃうねん。無理にポジティブに持っていこうとすると、かえって自分の気持ちを否定してしまうことになる。それがストレスを増やす原因になることもあるんや。」
研究が示す「気晴らし」の効果
友人A:「じゃあ、不安な時はどう対処すればいいの?」
友達B: 「ええ質問やな。たとえばな、学校の体育の授業でドッジボールをやるとするやろ?あるグループの子たちには『大丈夫!絶対うまくいくよ!』ってポジティブな考え方をさせるんや。でも、もう一つのグループの子たちには『ちょっと外に出て深呼吸して、気分を変えてきて』って言うだけやねん。
そしたらな、外で深呼吸して気を変えたグループの方が、不安な気持ちが少なくて、ゲームに集中できるんや。それに比べて、『絶対大丈夫』って無理に思わせられた子たちは、逆にもっとドキドキして、ミスを心配するようになるんやで。」
友達A: 「え、それって意外!気晴らしの方が、不安な気持ちを抑えるには向いてるんだね。」
友達B: 「そうや。これを証明した研究が『スキャンドJサイコル』っていう心理学の雑誌で発表されてて、スポーツ活動前の子どもたちを対象にした実験やった。結果的に、気晴らしの効果が目立ったんや。」
参考文献
スキャンドJサイコル。2017年4月;58(2):142-149.タイトル
パフォーマンス状況を見越した前向きな思考は気を散らすよりも良いのか?思春期前の子どもを対象とした実験的研究著者: ステファノス・P・ヴァシロプロス 1、アンドレアス・ブルゾス 2、ハラランボス・ツォルバツディス 3、オルガ・ツィオウマ 1
ポジティブ・ハラスメント(ポジハラ)
友達A: 「でもさ、例えば落ち込んでる友達に『元気出して!』って励ますのは普通じゃない?」
友達B: 「それがな、時と場合によるんや。『ポジハラ』って言葉、聞いたことあるか?」
友達A: 「ポジハラ?初めて聞いた!」
友達B: 「ポジティブハラスメントの略やな。相手が落ち込んでるときに『元気出せ』『気を強く持て』って言うのは、一見思いやりに見えるけど、相手の感情を無視してしまう可能性があるんや。特に親しい関係ではそれがプレッシャーになって、余計に苦しくなることもあるんやで。」
自分の感情を「否定」しない
友達A: 「じゃあ、ネガティブな感情を感じたときはどうすればいいの?」
友達B: 「まずな、その感情を否定せんことが大事や。ネガティブな感情って自然な反応やねん。それを抑え込むと、かえって心の健康に悪影響を及ぼすこともある。」
友達A: 「具体的にはどうしたらいいの?」
友達B: 「たとえば『今日はなんか落ち込んでるな』とか『昨日の上司の言葉が引っかかってるな』って、自分の感情を具体的に言葉にしてみるんや。それだけでも気持ちが整理されて、スッと楽になることがあるで。」
感情の受け入れ方
友達A: 「自分の感情を認めるのって、やっぱり大事なんだね。」
友達B: 「せやで。ネガティブな感情は、無理に消そうとするんやなくて、“今の自分はこう感じてるんやな”って事実として受け止める。それが心のモヤモヤを解消する第一歩や。」
一人でできる効果的な気晴らしの方法
- 散歩や自然に触れる
- 効果: 軽い運動がストレスホルモンを減少させ、気分を前向きにします。特に自然の中での散歩は、脳をリセットし集中力を回復させる効果があります。
- ポイント: 公園や緑道を選び、スマホはできるだけ見ないように。
- 深呼吸や瞑想
- 効果: 呼吸を整えることで副交感神経が働き、リラックス効果があります。瞑想は集中力を高め、不安感を軽減する効果も。
- やり方: 静かな場所で目を閉じて、4秒吸って4秒止めて、4秒吐くリズムを繰り返す。
- ジャーナリング(心の整理)
- やり方: 日記や気持ちを書き出すことで、モヤモヤを言語化して頭の中を整理します。
- 効果: 自分の感情を客観視でき、気持ちが軽くなる。
- ポイント: 誰にも見せないつもりで正直に書く。
まとめ
友達A: 「今日の話を聞いて、無理にポジティブにならなくてもいいって安心したよ。ネガティブな感情も大事にしていいんだね。」
友達B: 「その通りや。ポジティブ思考はもちろんええときもあるけど、押しつけるのは逆効果や。大切なんは、自分の感情に正直であること。そしてそれを受け入れる勇気を持つことやで。」
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